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SE志望の学生へ〜正しい選択を〜(1)

新卒で就職活動をされる方の中には、SE(システムエンジニア)もしくはPG(プログラマー)を志す方も多いでしょう。今後ともIT化の流れに伴って人材不足が続いていくと考えられますので、一定の需要はあるでしょう。

 

私はド文系にも関わらずSE業界に飛び込んだのですが、ちょっと勉強不足だったかなと感じました。

 

(追記。それは技術そのものに対してではなく、この業界では「何をするか」「何が求められるか」という点です。)

 

就職活動を控えている学生さんに向けて、同じ轍を踏まないよう、気を付けて頂きたい点を3年間の業務経験を踏まえてご紹介したいと思います。

 

 

<就職を慎重に決めるべき理由>
文系SE
なぜ、気を付けていただきたいかと申しますと「大学を出て一度就職したら業種を変えることは非常に困難である」からです。

 

もちろん、第二新卒枠で未経験者歓迎の会社もあります。絶対数が新卒時と比べて非常に少ない上に、良い会社を見極めるのも困難です。(これは転職時に限ったことではありませんが。)

 

3年間位努めると、同期の中で辞める者や辞めたがっている者が少なくとも5,6人にひとりは出てきます。よく3年で3割辞めると言われますよね?

 

ほとんどが他に食っていく手段もないため、居酒屋で不満を漏らす程度で終わります。逆に言えば、辞めていない人でもはじめの数年間の内で、就職後の現実に際して高確率で逃げたい気持ちや就職に対する後悔の念を抱いていることになります。

 

私もそんな気持ちを抱く人間のひとりでありました。

 

転職サイトに登録すると現実を知ります。

 

企業(大企業や有名企業)は新卒しか取らない、途中で辞める人間は要らないんだな。と。

 

一昔前より求人は増えているのかもしれませんが、基本的には企業は「ポテンシャルのある無垢な新卒」もしくは「即戦力としてマネジメント力や強い専門性をもつ人材」を求めていることに変わりはありません。

 

そんな中で現在の会社に対して上司がクソだとか、仕事が向いていないとか言うネガティブな理由だけで辞める人間は欲しがられません。そして実際に通用する可能性もかなり低いのでしょう

 

仕事に人生をかける気持ちが無い人やこれと言った武器を持っている人でもない限り、はじめの新卒チケットでは少なくとも興味があり、経歴に拍がつく会社を選択すべきなのです。

 

私は本当に就職活動をやり直したいです。いい加減にやってしまうと一生ものの後悔に繋がりかねません。
(これは初めて記事を書いた当初の感情であり、2015年7月現在では前向きです。)

 

<SE(システムエンジニア)・PG(プログラマー)とは?>
文系SE
就活本で何とか覚えてこの質問に答えることが出来るようになったアナタ。

 

まるで4年前の私のようです。

 

実際に就労している立場から噛み砕いて紹介します。

 

PG(プログラマー)としてjavaやSQLを用いて振られた作業をこなしていき、技術や業務経験を積んでいき、徐々にSEとして設計をこなし、顧客との折衝による要件定義、メンバーの進捗管理、各種見積もりなどのマネジメント・リーダー業務を経ていく…。

 

SIerと言われる会社はそんなイメージでしょうか。私の会社ではおおよそ当たっています。有名企業ではいきないベンダーコントロールやレビューから入ることも珍しくありません。

 

ただし、皆がこのようなステップを踏んでいくと想像していた中で、同期入社内の2,3割以上の人は入社後からプログラミング言語に一切関わらない仕事をしています。ネットワーク系に行ったとか、保守専門の部に配属された等ありますが、予想していた仕事を与えられるとは思わないほうが良いです。

 

どのような業種の会社でも同じかもしれませんが、ある程度規模の大きい会社であればどこで何をさせられるか分かったものではありません。理不尽とも思える地方への異動や技術職で入ったのに営業職への異動などざらにあります。

 

ひとことにIT、システムエンジニアと言っても全く予想外の仕事に従事したため1年目のうちに辞めてしまった同期が何人かいます。

 

その人達はベンチャーに向かったのですが、これはこれで正解のような気もします。やりたいことが明確な人はベンチャーで勝負すべきかもしれませんね。

 

逆にやりたいことが不明瞭な人は、何となく入った会社では入社後に何をやらされても文句は言えない現状があります。

 

逆に言えば自分の武器も持っていない人間が月当たりに30万もらえるんですからね。

 

手厚い福利厚生や給料の裏からしたら「マンション購入したての新婚が地方転勤。そんくらい当たり前でしょ?誰もが通る試練だよ」ってことです。

 

会社は採用時とは打って変わってその事実を思い切り振りかざしてきますよ。実際に自分の力だけで数十年間食っていくことは至難ですから…。

 

 

<プログラマー志望の方>
文系SE
Web系、ベンチャーに行きましょう。

 

正直大手のSIerは辞めておいた方が懸命です。いわゆる「コミュ力」が求められるからです(会社で働く以上どこでも必要ですが、大人数のプロジェクトでの進捗会議や意思疎通は人によってはかなり苦しんでいます)。そして、社内外で空気を読む事に多くの時間を費やすことになります。

 

私の所属する部署でも完全にこれ(コミュ力)です。他の協力会社の人やオフショア先の方々が黙々とプログラミング・詳細設計を行う中で、幅広い業務調整力、社内での政治力・営業力が必要になって疲弊することでしょう。一概には言えませんが、ジェネラリスト志向のSIerでは、純粋な技術力では優秀な協力会社社員の人に歯が立ちません。

 

協力会社とは、比較的小さい規模の会社が大手SIerで開発メンバーとして参画する場合を指すのですが、私の所属する会社はプライム(お客様から直に受注した仕事)でやっているために、様々な協力会社の方と共に仕事をします。

 

プロジェクト毎に知らない人と出会い、若いうちから業務や開発のルール等を説明したり仕事を依頼したりすることになるのです。

 

私の携わったプロジェクトではとても優秀な協力会社社員の方が多く、プロパー(正社員)はマルチタスクで円滑なコミュニケーションが出来る場合のみ存在価値があります。

 

みんな大好き「コミュ力」が無い、もしくは技術で勝負したいならプロフェッショナルコースへのキャリアがハッキリしている会社を選ぶか、一から開発をするようなベンチャー、もしくは協力先でひたすらプログラミングをこなすような会社を選んだ方が良いでしょう。

 

ただし、規模が小さい会社であるほど給料や福利厚生などの待遇面は業界の中でも期待できない方になります。ちゃんと残業代が出るかどうかも会社や部署、上司次第になることも…。

 

(追記:2015円7月 海外でのPG・SEのスキルと低単価が著しく、相対的に日本人のプログラマーの価値は下がる一方です。企業が求めているのはマネジメントが出来る人材であることに変わりありませんが、スキル面で言えば”クロススキル”とでも言うのでしょうか。金融業務×java×oracle そんな感じです。業務知識が強く役立つと言われているのはそういう背景があると思います。)

 

 

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